king#3

So Much Love - A Darlene Love Anthology 1958-1998

So Much Love - A Darlene Love Anthology 1958-1998

168■King Of The Surf Guitar / Dick Dale & The Del Tones
ダーレン・ラヴというとフィル・スペクター作品のクリスタルズにおける影武者(クリスタルズ名義ながら歌ってるのはラヴのブロッサムズという図式)というのが一般的な認識でしょうか?そこでセッションで起用されるくらいなんでキャリアも実力もあるシンガーなのですが、英Aceから58年から40年にわたるアンソロジーが去年リリースされました(「So Much Love〜A Darlene Love Anthology」)。
それによると1941年にLAで生まれたダーレン・ラヴは、いくつかのグループを経て62年にブロッサムズに参加します(それ以前のプレイガールズにはブロッサムズのファニータ・ジェイムズや後にマーク・ボラン夫人となりその死のきっかけを作ったグロリア・ジョーンズもいました)、ブロッサムズは70'sに入ってまで活動を続ける息の長いグループで、ダーレン、ファニータにジーン・ヤングの3人組。Capitol、Repriseにシングルがあります。僕が好きなのはバリー・マン=シンシア・ワイルのコンビによる"Good Good Lovin'"('65)でゴスペル色の濃い歌声です。さてブロッサムズに籍を置きながら、60's初期にはスペクターのセッションに駆り出され、クリスタルズ、ソロ名義、ボブ・B・ソックス&ブルー・ジーンズでvoを担当していますが、スペクター以外にも対外セッションは数多いです。
サーフィン・ギターの鬼才、ディック・デイルの"King Of The Surf Guitar"('63,Capitol)もそうで、印象的なデイルのgのフレーズが相の手的に入る一種のノヴェルティ・ナンバーです。同じようなものにデュアン・エディ&ザ・レベレッツの"Boss Guitar"('63,RCA)、アル・ケイシー&ザ・K・C・エッツの"What Are We Gonna Do In'64?"('64)もあります。