fire#3

■Hearts On Fire / Randy Meisner
イーグルス脱退後一度はミュージシャンを辞め、故郷のネブラスカで農場をやるという話が伝えられながら、音楽の夢捨てきれず、78年に「Randy Meisner」でカムバックしたランディ・マイズナーは、童顔ながらメンバー最年長でした。その復帰作で"Take It To The Limit"のセルフカヴァーをやっていますが、その時点でこの曲だけで食べてゆくつもりだったのでしょうか?
あまりに趣味的だったそのアルバムはさっぱり売れず、再び失意の中引退を決意したそうですが(このあたりはイアン・ギランと似ています)、何事もなかった様にレーベルをEpicに移して、「One More Song」('80)がリリースされます。前作と何が違うのかというと、やはりポップに、メロディアスになった事でしょう。シルヴェラドスと名付けられたバックには、エリック・カズ、ウエンディ・ウォルドマンといった渋いssw、そのウォルドマンのバンドにいたクレイグ・ハル(g)、ハイウェイ・ロバリーでハードロックをやっていたドン・フランシスコ(ds)、ヴェテランのブライアン・ギャロファロ(b)、チェロキーのクレイグ・ケンプ(ds)といった人たちが参加していました。
ポップになった楽曲は、もはやウエスト・コースト云々よりも、80's型ポップロックでそれを責めてもしょうがないです。キム・カーンズが加わった"Deep Inside Of My Heart"に続くヒットとなった"Hearts On Fire"では、#19まで上がる自身最大のヒットとなっています。これも力強いロックンロール。