life#2

ロデオの恋人

ロデオの恋人

■Christian Life / The Byrds
最初のカントリー・ロック・アルバムとされているバーズの「ロデオの恋人」('68)ですが、正確にはこれ以前にディランの「Nashville Skyline」があります。但し伝統的なカントリーとロックンロールの融合を試みた歴史的な1枚でしょう。とはいっても初めて聞いた時には、そのへなちょこ加減にびっくりもしましたが…
ナッシュヴィルで栄えたカントリー・ミュージックは保守の代表で、反体制を代表するロックとは相いれないものとされていましたし、カントリー・ミュージックのヴェテランたちはヒッピーの音楽を忌み嫌っていました。それでもロジャー・マッギン(g,vo)とクリス・ヒルマン(b,mand,vo)はインターナショナル・サブマリン・バンドのグラム・パーソンズ(g,vo)をメンバーに入れ、更にナッシュヴィルの若手を中心としたカントリー・ミュージシャン(クラレンス・ホワイト(g)、ジョン・ハートフォード(banjo)、ロイド・グリーン(steel)、ケヴィン・ケリー(ds)、ジェイディー・メイネス(steel)ら)をゲストに迎えこのアルバムを完成させました。ディラン、ハンク・スノウ、マール・トラヴィスウディ・ガスリーらの曲とオリジナルに一体となった躍動感を感じるようになったのは、最初のボックスが出てからでしょう。大半がグラムのvoでありながら、契約の関係で、マッギンのvoに差し替えられたという経緯があるアルバムですが、"Christian Life"は、当初からまぎれもなくグラムがvoをとる力強いナンバーです。