第22回セレクト合戦 曲目発表おまけ篇

Singles

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22回目を迎えたお題セレクト合戦は「Young Persons Guide To ○○」です。
○○に入るのは、ジャンル、アーティスト何でも可だったのですが、ネオアコ篇、渋谷系篇、カントリー・ロック篇などいろいろ考えました。作った上で、既製品っぽい感じがしたので却下したものありましたが、おまけとしてセレクターの方々(今回は久々の少参加となりました)に送ったのが、このロイ・ウッド篇です。ムーヴ、ELO、ウィザード、ロイ・ウッド、スーパー・ウィゾ、ヘリコプターズなど様々な名義で活動を続けるロイ・ウッドですが、権利関係の問題もあって安直な(特にジャケット)ベスト盤が乱立しており、その為このセレクトを考えたのですが、独Repertoireからの「Exotic Mixture」と「Wizzars Single A's & B's」の2枚のコンピをそろえれば、一応網羅してしまうので、このセレクトはオクラ入りとなりました。それでもなんとなく惜しいので陽の目を浴びた次第です。
1・Song Of Praise ('71) RW
Boulders

Boulders

72年に出た傑作ソロから。
2・Dancing At The Rainbow's End ('77) RW'sSuper Wizzo Band
エキゾチック・ミクスチャー?シングルズ

エキゾチック・ミクスチャー?シングルズ

時代がらちょっとダンサブルな感じです。これはきっとシングル・オンリー。
3・See My Baby Jive ('73) Wizzard
Singles A's & B's

Singles A's & B's

僕が初めて聞いたロイ・ウッド関係の曲で、80's後半に萩原健太さんの番組で知りました。爆音のスペクター・サウンドビーチボーイズ・ライクな音にびっくりでしたが、ヴィジュアル見て更にびっくりでした。#1(UK)

4・This Is The Story Of My Love('74) Wizzard
Introducing Eddy & the Falcons

Introducing Eddy & the Falcons

ウィザードの曲は少しうるさすぎるのですが("Angel Fingers"(#1UK)はその理由で却下されました)、このHarvestからWarner Brosに移ってからのもの、そうでもないです。この頃リンジー・ディ・ポールと恋愛関係にあって、"Ooh I Do"という曲も生まれました。「Introducing Eddy & The Falcons」より。
5・Wake Up ('71) RW
Boulders

Boulders

再び「Boulders」から。すべての楽器を一人でやったこのソロは多分に内省的でありますが聞きやすいです。
6・Going Down The Road ('74) RW
マンドリンの使い方なんかモンド的ですね。これもシングルオンリー曲。
7・Marathon Man ('74) Wizzard
フィル・スペクターからの影響からか、こういうモンドなインストがシングルのB面に使われることが多かったです。el-sitarを大げさに使ったかと思うと、直球勝負のメロディアスなgソロもあって素敵です。セカンド「Mustard」からのシングル"Are You Ready To Rock"のB面。
8・You Got Me Running ('74) Wizzard
「Introducing Eddy & The Falcons」という架空のロックンロール・バンドを演じた1枚から。完全にオールディーズ・ムードです。
9・Nancy Sing Me A Song ('71) RW
三度「Boulders」から。

10・Forever ('73) RW
73年はセールス的にピークで2枚の#1を含む5枚のトップ20ヒットが生まれています。#8まであがったこの曲はビーチボーイズっぽい。これもシングルオンリー。

11・I Never Believed In Love ('77) RW & Annie Haslam
当時の恋人、ルネッサンスのアニー・ハスラムとの共作シングルで77年にWarner Brosからリリース。これまたノン・アルバム曲です。
12・I Wish It Coluld Be Christmas Everyday ('73) Wizzaard
もはや定番ものとなったクリスマス曲。#3まで上がっています。

まったく蛇足ですが…
ロイ・ウッドは英国バーミンガム出身のミュージシャンで、60'sにはマイク・シェリダン&ナイトライダーズを経てザ・ムーヴを結成。70'sに入ってムーヴがエレクトリック・ライト・オーケストラと名前を替える頃に脱退しています。オールディーズ・ムード満載のビッグ・バンド・スタイルのウィザード、ソロ、ウィゾ・バンドなどいろんな名義で活動。上にも触れましたが、73年にセールス的にピークを迎えます。派手なメイクとわかりやすいポップさなどからグラム・ロックとしてイギリスでは扱われていたようですが、全盛期となる70'sに日本でちゃんと紹介されなかったこと、シングル中心のリリースだったこと、シングルの明快さと比べウィザードの場合、アルバムは実験的だったことなどから、日本ではほとんどまともに扱われず、CDの時代になって再評価の機運が高まりました。