■■オデッサ・ファイル('74英)

監督:ロナルド・ニーム
主演:ジョン・ヴォイト、マクシミリアン・シェル、マリア・シェル
フレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」に続くベストセラーを「ポセイドン・アドベンチャー」で当てたロナルド・ニームが撮ったナチもの。ナチの戦犯が名前を変えて生きている、という話はこの後も次々と作られ、アイラ・レヴィン原作の「ブラジルから来た少年」、「マラソン・マン」などはフォロワー的な傑作です。ここではオデッサというナチ支援秘密組織が、中東戦争時にイスラエルに向けて細菌兵器のミサイルをぶち込むという荒唐無稽のアイディアですが、ミサイル云々はマクガフィンで、イスラエル工作員接触し、逆スパイとしてオデッサ接触することとなったライターのヴォイトを主人公として話は進められます。なんといってもニーム監督の生真面目さが出た1本で、丁寧に話は進められますが、一向にサスペンスが盛り上がらなくて困ります。マリア・シェルはマクシミリアンの姉。
The Odessa File、Columbia、2h08