■■ユージュアル・サスペクツ('95米)
- 出版社/メーカー: Paramount
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主演:ケヴィン・スペイシー、ガブリエル・バーン
ミステリ映画に関しては、暗黙のルールがあって、紹介の際に筋をバラさない事は当然だけど、あの「どんでん返しが〜」とかも、禁句(守られていない事が多いけど)。
この映画の評では、このラスト部分に触れてる事が多く、先ほどの文句が、よく使われてる。この部分に触れるので、以下ネタバレです。
犯人を捜すような(もっともこの映画は、それが焦点ではないけど)ミステリ映画で、やっていけない事は、事実と違う部分を映像化する事でしょう。小説なら許される事が、なぜいけないのかは、映像が直接的だからだろうか。ヒッチコックの「舞台恐怖症」という戦中の作品では、これを犯している。「舞台〜」はまあ、古くさい印象を受ける作品だけど、このルール違反で、大いに減点だった。
この「ユージュアル」も同様。謎の人物カイザー・ソゼを、シルエットながら冒頭に登場させている。ソゼとは何者か?というのがこの映画の肝となる部分で、ほとんどがスペイシーの真実と虚構が入り混じった供述による、回想から成り立っている本作で、冒頭にソゼ≠スペーシーと見せてしまったのは、いかにもフェアじゃない気がする。但し、スペーシーはホントの事言ってるとは限らないよ、と途中で匂わせるあたり、ますます混乱してくる。なぜここまで回りくどいやり方をしなければなかったのか?
6週前の事件は?と、謎はふくらみ何度も見たくなる、という塩梅。
アンフェアだけどおもしろい作品であるのは、確か。シンガーは当時まだ20代だったという。他には、スティーヴ・ボールドウィン(この兄弟は皆俳優だ)、ベニチオ・デル・トロ、ケヴィン・ポラック、チャズ・パルミンテリ、スージー・エイミスら。女性陣が少ないので、華やかさには欠けるが、一気に見せる。コバヤシなる人物を演じた、ピート・ポスルスウエイトは、どう見てもイギリス人だが。
こんな熱心なファンサイトもある。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Theater/6064/