#28 69年のCCR

CCRの音をスワンプ・ロックと呼ぶのはちょっと抵抗あります。僕の思う「ピュアなスワンプ・ロック」とは米南部のミュージシャンによる演奏でゴツゴツした手触りの、キャッチーなメロディーとは対極にあるような歪んだ音。まあロジャー・ティリソンあたりがイメージなのです。CCRの場合は望郷、憧憬としての南部なので、UKスワンプや葡萄畑など70'sの日本のロックらと同じです。なのでかろうじて1stは、スワンプに引っ掛かるかなあ、という塩梅。
■Bayou Country

Bayou Country

Bayou Country

69年のセカンド「Bayou Country」はタイトル通り南部への憧憬がつづられます。A面に至っては3曲のみ。

"Born On The Bayou"の武骨な感じがさすがです。このアルバムから"Proud Mary"(ジョン・フォガティが除隊の日に書いたと言われています)が#2まで上がっています。

この曲のリフはよく言われてるようにショッキング・ブルーの"Venus"に似ています。邦題は「驚異のニュー・ロック・サウンド」でしたが、音は全然ニュー・ロックではありません。
■Green River
69年にはあと2枚(!)LPが出ます。まずカントリー色が加わった「Green River」。
これは初めて買ったCCRのLPでした。タイトル曲はニック・ロウが"Stick It"で引用してますし、ヒット曲"Bad Moon Rising"のわかりやすさ、楽しさもありますが、全体として薄いです。
Green River

Green River

■Willy & The Poor Boys
Willy & The Poor Boys

Willy & The Poor Boys

次が「Willy & The Poor Boys」。後年ビル・ワイマンが趣味的にやったバンド名に使われます(yとieのスペル違い)が、CCRが架空の同名ウォッシュボード・バンドに扮したものです。前作で見え始めたカントリー色(カントリー・ロックというのは違います)がさらに明確になりちょっと違和感を感じます。

ヒット曲"Down On The Corner"もいいけどね。