sad#3

Ode to John Law

Ode to John Law

■Sad Mary / Stone The Crows
ストーン・ザ・クロウズは英国のジャニス(紋切り型の表現ですが)と言われた、マギー・ベル(vo)をフィーチャーしたブルーズ・ロックです。女性シャウターを苦手とする僕でもさらっと聞けるのは、バンドの演奏がvoと拮抗してるからで、とりわけgとorgがベルのvoとほぼ対等に張り合います。つまりベルのvoを聞かせるだけのバンドではないという事。
デビュー作「Stone The Crows」('70,Polydor)は片面1曲のヘヴィな曲もありましたが(作者のクレジットにはゴングのデイヴィッド・アレンの名も…そういえばアレンのソロ名義だった「Banana Moon」にベルは参加しています)、同年のセカンド「Ode To John Law」では小品形式に戻っています。メンバーは、レス・ハーヴィー(g)、ジョン・マクギンズ(org)、コリン・アレン(ds)、ジム・デューアー(b)にベル。
"Sad Mary"は静と動の対比が面白いナンバーでワウを聞かせたgとorgがカッコいい。


71年の3枚目「Teenage Licks」では、ロビン・トロワーと新バンドを組むデューアーとマクギンズが脱退。代わってジョン・メイオールのところにいたスティーヴ・トンプソン(b)とトラッシュのロン・リーヒー(kb)が参加しています。映像が多く残っているのは、ハーヴィーが感電死した後ジミー・マッカロック(g)が加わったラスト作「’Ontinous Performance」('72)以降の物が多いです。


73年に解散後ソロとなったベルは、Polydorから何枚かソロを出します。有名なのはジミー・ペイジが参加した「Suicide Sal」('76)で、ここにはフリーの"Wishing Well"をカヴァー。

クロウズ時代からマネージメントをゼッペリンのピーター・グラントが担当していた関係で、80'sにはSwan Songへ移籍。ミッドナイト・フライヤーを結成しますが、間もなく解散。ここのbはフォガットのトニー・スティーヴンス、dsはストリートウォーカーズのデイヴィッド・ドウルでした。

同じ頃にはBA・ロバートソンとのデュエット曲"Hold Me"を#11UKのヒットにしています。

近年はブルーズ・バンドのデイヴ・ケリーと一緒にやってる事が多いようです。