★With Love−A Pot Of Flowers:VA(Big Beat:CDWIKD291-UK)

With Love - A Pot Of Flowers

With Love - A Pot Of Flowers

僕は存在も知りませんでしたが「Nuggets」以前に同じような内容のコンピが出てたんですね。67年にMainstreamレーベル(一番知られてるのはテッド・ニュージェントがいたアンヴォイ・デュークスでしょうか)からリリースされた「A Pot Of Flowers」は、自社レーベルのガレージ・パンク等4組のアーティストが収められていましたが、このCD化にあたり13曲(うちヴァージョン違い4曲)のボーナストラックが追加されています。
サン・フランシスコのザ・ワイルドフラワーは、5曲収められていますが、疾走感あふれるフォークロックの"Baby Dear"が素晴らしい。これはメランコリックな"Wind Dream"のB面なのですが、埋もれるには惜しい名曲です。同様に"Coffee Cup"も忘れられません。
ユーフォリアは同名のバンドが多いのですが、このMainstreamのバンドはガレージ風味満載で、"Hungry Woman"と"No Me Tomorrow"のシングルの両面が収められています。個人的には後者かな。ジ・アザーサイドはヤードバーズあたりからの影響が強いガレージ・サウンドで、"Street Car"は元気いっぱいのはじけるサウンド。一転して"Walking Down The Road"は12弦のメロディアスな部分を前面に出したもの。どちらもBrentに残したシングルの両面です。ザ・ハービンガー・コンプレックスはワイルドフラワー同様5曲が収録されていますが、アコースティックな"My Dear And Kind Sir"に心洗われます。
以上4組がオリジナル「APOF」に収録されていたものですが、新たに6組のバンドが追加収録されています。ザ・ニュー・ドーンの"Slave Of Desire"は、"Poor Song"そっくりのGS風で、シングル曲。ザ・ワードの"Now It's Over"はフォーキーなもの。おそらくそのA面の"So Little Time"は白いR&Bでブリティッシュ・ビーとからの影響大のナンバー。Brentからの65年のシングルです。ザ・バンは、65年のシングルと未発表曲2曲の3曲が収録されています。他のバンドと違うのはorganがフィーチャーされてる事でしょうが、あまり引っかかってはきません。ザ・モンテルズも2曲の未発表曲を収めていますが線の細いフォークロックな"You're Wrong To Think It"がまあまあ。後にビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーのvoを経てソロになるキャッシ・マクドナルドをフィーチャーしたジ・アンユージュアルズの66年のMainstreamからのシングル"I Could Go On"は、シンプルなフォークロックで気持ちいいです。そして66年のBrentからのシングル"It Feels Like I'm Crying"が収められたジ・アリエルでこのCDは幕を閉じるのです。