new orleans#2

Big Town 2061

Big Town 2061

■New Orleans / The Paris
パリスは、フリートウッド・マックを辞めたボブ・ウエルチ(g,vo)が、ジェスロ・タルワイルド・ターキーのグレン・コーニック(b)、トム・ムーニー(ds)と結成した3人組です。二本では新世代のシャープなハードロックとして渋谷陽一が自分の雑誌やラジオで紹介しまくった効果もあってそこそこの知名度でしたが、英米ではパッとしなかったのも事実。ファーストは確かにメタリックな印象を受けますが、76年のセカンド「Big Towne 2061」(Capitol)では、メタリックな要素は抑えられています。それでも汗をかかない乾いたハードロックは76年のブリティッシュ・ロックの中では異色です。このセカンドからdsはトッド・ラングレンのラントにいたハント・セイルスに代わっています(ムーニーはクレイジー・ホースのカーティス兄弟のバンドカーティス・ブラザーズに参加。このバンドの"Blue Letter"をウエルチ脱退後の新生マックが「ファンタスティック・マック」でカヴァーというのもなんか奇妙な縁です)。
ハードロックとファンクの融合といえばストイックな形ではゼッペリンが「Presence」で、大衆的な形ではパープルが「Come Taste The Band」でトライしていますが、パリスの場合はやはり前者よりでしょうか? "New Orleans"はそっち系の名曲。