queen#2

ウォーターベッド・イン・トリニダード(紙ジャケット仕様)

ウォーターベッド・イン・トリニダード(紙ジャケット仕様)

Snow Queen / The Association
アソシエーションは60'sのヴォーカル・グループですが、70'sに入っても何枚かLPを出してます。72年に出た第1期のラスト作が「アソシエーションの新しい世界」です。メンバーは、テリー・カークマン、テッド・ブルーシェル・Jr、ジュールズ・アレクサンダー、ブライアン・コール、ジム・イエスター、ラリー・ラモス、リチャード・トンプソンの7人。「トリニダードのウォーターベッド」という奇妙なタイトル(原題)は、ブルーシェルが当時仲間とトリニダードでやっていた会社がウォーターベッドを扱ってた事に由来するらしいですが、凍ったミシガン湖にメンバーがたたずむジャケットは圧倒的に冬のイメージで、それに呼応するのがこの"Snow Queen"です。
72年というと南カリフォルニアのロックの盛り上がりが伝えられた時期で、アソシエーションのこのアルバムもそういったウエスト・コースト・ロック的な音づくりに準じています。よって演奏を聞かせる(ラリー・カールトン(g)、ジョン・ゲラン(ds)、ウィルトン・フェルダー(b)ら腕利きが参加しています)分、コーラスを前面に出した彼らの全盛期のスタイルとは違うと思いますが、この種のものに目がない僕としてはたまりません。
さて"Snow Queen"は、ゴフィン=キングの作品で、世代によって反応が分かれそうです。「夢語り」という邦題がなじみある渋谷系を通過した若い(もう若くないか)ファンにはキャロル・キングの最初のグループ、ザ・シティのナンバーでしょうし、コーネリアスがリスペクトしたナンバー(タイトルを失念)も知られてます。また70's初めからの年季が入ったロック・ファンには、幻の名盤だったザ・シティのアルバムを、リプロのモノクロジャケでしか知らなくてCD化されたカラーのジャケになじめないという方もいましょう(僕はこのリプロを下北WINDで結構な値段を出して買いました。デモテープみたいやん…というのが第一印象)。そして僕の様にキャロ・キンのセルフ・カヴァー集「Pearls」('79)で知ったリアル・タイム派もいます。