アシュトン、ガードナー&ダイク


トニー・アシュトン(kb.vo)、キム・ガードナー(b)、ロイ・ダイク(ds)によるパワー・トリオ、AG&Dはリヴァプール出身のビート・バンド、リモ・フォー(Remo Four)を母体としています。独Star Clubから「Smile!」を66年にリリースした後解散したリモ・フォーに元クリエーションのガードナーが加わり、AG&Dがスタートしたのは68年の事です。gなしの編成ですがプログレ的な要素は皆無で、ブルーズとジャズに根ざしたもので、ブラス・ロック的な側面もあります。
1・Ashton Gardner & Dyke('69)

Ashton, Gardner & Dyke

Ashton, Gardner & Dyke

Polydorからリリースされたデビュー作。ジャジーなオルガン・ロックで地味ながらいぶし銀的な味わいがあります。アシュトンの小型ジョー・コッカーともいえるソウルフルな歌声も魅力。編成はgなしですが、hornsと共に一部ダビングされています。
この1stリリース後Capitolに移籍、"Resurrection Shuffle"のヒットを放ちました。

2・The Worst Of('71)
Worst of

Worst of

リモ・フォー時代から交流があったジョージ・ハリスンエリック・クラプトンが変名で参加した"I'm Your Spiritual Breadman"が素晴らしいです。このセカンドは他にはチキン・シャックのスタン・ウェッブ(g)、ジム・プライス(tp)、コチーズのB・J・コール(steel)も参加。そういったゲストの名前に惑わされがちですが、英スワンプ的なムードを持ちながら基本線は大衆的なメロディーです。

1stと2ndの間のシングルオンリー曲

3・What A Bloody Long Day It's Been('72)
What A Bloody Long Day

What A Bloody Long Day

3枚目はAGD&Co名義でミック・リーバー(g)とhornsがクレジット。ビッグ・バンド・ロックです。

バンドのオリジナルではないですが、アシュトンとパープルのジョン・ロードと共同で手掛けた映画音楽の「The Last Rebel」、アシュトン&ロードとしての「The First Of The Big Band」、更にゲスト参加したロードのソロ、およびそれに付随する発掘音源があります。