ゲット・トゥゲザー

■Get Together:Various
僕のネットのお知り合いでは一番古いグループになります、プーニールさんがジェファーソン関係のブログを新しく始められ、その記事を読みながら、いろんな"Get Together"を聞いていました。
プーニールさんの新ブログ
Jefferson Airplaneあれこれ
この"Get Together"は、後にQMSに加わるssw、ディノ・ヴァレンティの作品で64年にレコーディングされています。その作者ヴァージョンは96年に英Big Beatから出たコンピCD「Someone To Love:Birth Of The San Fransico Sound」で初めて紹介されました。この時のタイトルは"Let's Get Together"になっています。

Someone to Love: The Birth of the San Francisco Sound

Someone to Love: The Birth of the San Francisco Sound

何でも最初にカヴァーしたのはジョン・スチュワートがいたキングストン・トリオだそうで('64)、最初にヒットチャートに入ったのは、ジョン・スチュワートの弟マイケルがいたシスコのウィ・ファイヴのヴァージョンです。紅一点ビヴ・ビヴン(ELOのメンバーとは関係なし)をフィーチャーしたフォーク寄りの5人組で、65年に#31まで上がるヒットとなっています(レーベルはA&M)。

ジェファーソン・エアプレインのカヴァーは、そのデビュー作「Takes Off」('66)で聞けます("Let's Get Together")。まだグレイス・スリック参加以前のシグネ・アンダーソン(vo)がいた頃の音源で、アンダーソン、ポール・カントナー、マーティ・バリンの3人のvoが交差する瞬間引き起こされるマジックはジェファーソンのお家芸とも言えるものですが、グレイス参加後のようなケミストリーはありません。あくまでも当時よくあった男女混声フォークロック的な楽しさがあります。それはこの後にくるヨーマ・コウコネン(現在来日中)の12弦のソロでも明らかです。

JEFFERSON AIRPLANE TAKES

JEFFERSON AIRPLANE TAKES

さてこの"Get Together"の一番有名なカヴァーはヤングブラッズでしょう。ジェシ・コリン・ヤングとジェリー・コービットがいた東海岸のバンドで、67年のデビュー作「Youngbloods」に入っていたもの。当時は#67と振るいませんでしたが、サマー・オブ・ラヴと言われた67年の夏、連帯をイメージさせるイヴェントで若者たちが口ずさみ、いつしかサマー・オブ・ラヴ賛歌として定着しました。あの夏を振り返るかのように69年には#5まで上がるリヴァイヴァルヒットとなりました。

ヤングブラッズのCDは最近では再び入手困難になってしまいましたが、「Ride The Wind」というライヴ盤でのこの曲のヴァージョンが好きです。

Ride the Wind

Ride the Wind

ヤングブラッズのリーダー、ジェシ・コリン・ヤングが積極的にソロステージでこの曲を取り上げていたのかわかりませんが、79年の反原発MUSEコンサートで歌われ、当時なんでこんな曲を?と失笑されてたことを思い出します。でもこの「No Nukes」のライヴ盤が、最初に知った"Get Together"でした。

他にもジュディ・コリンズ、アソシエーション、リンダ・ロンシュタットのいたストーン・ポニーズなど多くのカヴァーがあります。
ジョニ・ミッチェルも60'sのステージでは、レパートリーだったようですし

(これはBig Cur Folk Fesの映画から withCSN&Y)
イギリスのビート・バンドのデイヴ・クラーク・ファイヴも70年にナツメロ的に出し#8UKのヒットを生んでいます("Everybody Get Together"として)

一番僕が好きなのは、斬新過ぎるarrが素敵なトリステ・ジャネロのヴァージョン。69年の「Meet Triste Janero」(White Whale)に入った素敵なソフトロックです。

MEET TRISTE JANERO

MEET TRISTE JANERO