ザ・ロウ・スパーク・オブ・ハイ・ヒールド・ボーイズ

Low Spark of High Heeled Boys

Low Spark of High Heeled Boys

■The Low Spark Of High Heeled Boys:Traffic
トニー・ライトによる六角形ジャケのデザインが斬新だったトラフィックの71年作。「John Barleycorn」で復活後デイヴ・メイスンが一時復帰したライヴ盤(トラフィックの名前はないが)を出したあと、予定通りメイスンが脱退し、新たに新メンバーで仕切り直したのが本作。スティーヴ・ウィンウッド(vo,g,kb)、ジム・キャパルディ(vo,perc)、クリス・ウッド(sax,fl)のレギュラーに、前作のライヴ「Welcome To The Canteen」から参加したリーバップ・カワク・バア(perc)、元ファミリー、ブラインド・フェイスのリック・グレッチ(b,vn)、器用なセッションマン、ジム・ゴードン(ds)が新しいラインナップ。
個人的には「Mr Fantasy」の次に聞いたトラフィックのLPで、江南のコイケにて高校時代に購入。最初はよくわからない部分もあった繰り返し聞きこんでなじませた1枚。そのきっかけは「ザ・ミュージック」誌のflute特集でこのLPがチョイスされていたからに他ならない(^^; そのウッドのflは"Many A Mile To Freedom"や"Rainmaker"、"Hidden Treasure"(これはリコーダーか)で軽やかな印象を加味させる。長尺のタイトル曲は夢幻的なインプロヴィゼーションが、なんともサイケデリック。よく言われるのは、キャパルディが目立ってきたということで、"Light Up Or Leave Me Alone"と"Rock & Roll Stew"の2曲でvoを取る。後者はグレッチ=ゴードン作でなぜかPt1とPt2に分けてシングルカットされた。それもアメリカのみで。#7USと大ヒットしたアルバムでこれを冗長と見るか、充実で見るかでまた変わってくるのだ。