12026■■□ポセイドン・アドベンチャー('72米)

監督:ロナルド・ニーム
出演:ジーン・ハックマンアーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ

アーウィン・アレン製作のパニック(ディザスター)映画で、後に量産されるこのジャンルの最初の成功作品。原作は意外にもポール・ギャリコ(「スノー・グース」、「ジェニー」といったファンタジーからこういった作品まで実は職人作家だったのか)で、英国人監督ニームが起用され見事にヒットさせた。グランド・ホテル形式の豪華キャストだが、各キャラが際立っていてそれほど類型的には感じない。独自の考えをもった気骨の牧師(ハックマン)、娼婦(巨乳のステラ・スティーヴンス)を夫人にした頑固な刑事(ボーグナイン)、孤独な中年(バトンズ)、老夫婦(ジャック・アルバートスンとシェリー・ウィンタース〜太目なことがしばしばギャグとなる)、姉妹(パメラ・スー・マーティンとエリック・シー)、スタッフ(ロディ・マクドウォール)、歌手(キャロル・リンレイ〜バンドメンバーにワディ・ワクテルの名前も)。この10人が脱出者で、最終的にハックマン、ウィンタース、スティーヴンス、マクドウォール以外の6人が助かる。モーリン・マクガヴァンが歌った"The Morning After"を劇中で吹き替えているのは、レネー・アーマンド。