デビュー作「Crosby,Stills & Nash」('69,Atlantic)のセールスは好評で、#6まで上がるヒットとなった。シングルも"Suite:Judy Blue Eyes"が#21、"Marakesh Express"が#28と健闘。スティルスはコーラスワークの強化と演奏面でのサポートにと、バッファロー時代の仲間、ニール・ヤングに参加を要請。過去には色々と軋轢がありながら、あっさり参加表明したのは、CS&Nの勢いに魅力があったからだろう。スティルス本人は、当初kb奏者がほしくて、スティーヴ・ウィンウッドやマーク・ナフタリン(元バターフィールド・ブルーズ・バンド)に要請したものの断られたという経緯があった。Atlanticの社長アーメット・アーティガンの推薦でヤングが決まったという。dsは、ダラス・テイラー(元クリアライト)で決まっていたがbassが決まらず。候補に挙げていたケニー・パサレリはまだ十代だったため、バッファローのブルース・パーマーで行くという案もあった(実際このメンツで録音されたのがナッシュとテリー・リードの共作で、ホリーズ時代のレパートリー"Horse Through A Rain Storm")が、結局はリック・ジェイムスのレコーディングに参加していたモータウンの若い黒人、グレッグ・リーヴスが参加。8月にはシカゴのオーディトリウムでデビュー・ライヴを行い、その流れでウッドストック・フェスに参加。当初はCS&Nによるアコースティック・セットで、続いて残りの3人が参加。バッファロー時代の"Mr.Soul"を始め新曲も披露されたが、公式に発表されていない曲もあり、ウッドストックのライヴ(3LP)に入った"Sea Of Madness"もその一つ。