ルナ・シー

Luna Sea

Luna Sea

Luna Sea:Firefall
77年にリリースされたファイアフォールの2枚目「Luna Sea」(Atlantic)は、当初「Toropical Nights」として制作されたものですが、何らかの理由で頓挫し「Luna Sea」として完成をみたものです。リック・ロバーツ(g,vo)、ジョック・バートレー(g)、ラリー・バーネット(g,vo)、マーク・アンデス(b)、マイケル・クラーク(ds)に前作ではゲスト扱いだった、デイヴィッド・ミューズ(kb,sax,fl)が正式参加し、音の幅が増えてます。基本はこの時代のウエスト・コーストの音らしく、メロディアスなポップ・ロックのなかにいかに西海岸スピリットを出すか、といったところ。相変わらずロバーツの書く曲はMOR的な部分が多くて、引っ掛かりにくいけど、バーネットの書く曲はR&B、ブルーズからの影響が強く、きまってバートレーのgが大きくフィーチャーされているのもうれしい。ここでは"Sold On You"、"Getaway"、"Head On Home"がそれにあたり、とりわけメンフィス・ホーンズの参加がいい味を出している。"Head On Home"では、スワンプ3人娘と呼ばれたシャーリー・マシューズ、クライディー・キング、ヴェネッタ・フィールズの3人のゴスペル風コーラスをフィーチャー。
そして95年のRhino盤では、幻の「Toropical Night」からの4曲がボーナストラックとして収録。"Ya Never Know"はブルージーなバーネット作のナンバーで悪くない。