スモール・フェイシズ

Small Faces: Deluxe Edition

Small Faces: Deluxe Edition

■Small Faces
5月にDeluxe EditionがでるらしいスモフェのImmediate時代の1枚。今となっては過度期な1枚として評価されてしまうけど、ビート色を薄めにしてサイケ色を強めたこのサードは、聴くたびに意外な表情を見せる。例えばスティーヴ・マリオットのコックニー訛りが楽しい"Something I Want To Tell You"は、イアン・マクレガンのorganを大きくフィーチャーしているし(ブッカー・T風の"Happy Boys happy"はピーター・バラカンの放送で聴いてなじんだ)、フェイシズとしてもとりあげる"My Way Of Giving"の力強さ、キンクスにも通じるフォーキーな味わいの"Become Like You"、ジャムが後期のステージで取り上げたカヴァーがあまりに素晴らしかった"Get Yourself Together"、ホーンを交えてヴォードヴィル風に決める(この辺ものちのキンクス的)な"All Of Our Yesterday"や"Eddie's Dreaming"(これはデビュー当時のトラフィック的でもある)etc  シングル曲(=ヒット曲)が一切入っていないのも潔い。