ラヴァーズ・ロックなど

Lovers Rock Classics

Lovers Rock Classics

今ではレゲエって市民権を完全に得てるけど、80'sは一部の好事家のものでした。シリアスな歌詞を読んで共鳴する硬派なファンから、そのグル―ヴに身をゆだねればOKみたいな軟派なファンまで、当時もいましたがあくまでも少数派。それでも夏=レゲエみたいなイメージで売り出したいレコード会社は、トロピカルなイメージでいろいろPRを展開。その最たるものがサード・ワールドで真摯な歌詞世界を全く無視したトロピカルなジャケットが日本制作で作られ、まるでAOR的な売り方でした。ちょうど84年頃ラジオで結構突っ込んだレゲエの特集をやってて(もちろんブラック・ウフルーの「Chill Out」など話題作を紹介しながら)、フレディ・マクレガー、シュガー・マイノットなどわりと聴きやすい歌もののレゲエが、ラヴァーズ・ロックと呼ばれるのを、そこで知ったわけ。その放送をカセットに入れて当時通ってた自動車学校のバスでウォークマンで聴くという夏休みでしたが(ちょうど上田正樹とか鈴木さえ子の「神秘と科学」とかも一緒に聴いてた)、そこで好きになったのがキャロル・トンプソンの"Yesterday"。聴きたくなっていろいろさがすけどなかなか見つからない。81年の「Hopelessly In Love」(Carib Gems)が最初に入った作品らしい。