WC076★★★DESPERADO−The Eagles ('73)
「Desperado」は、ビル・ドゥーリンとロバート・
ダルトンの実在した19世紀の強盗団をテーマにした疑似コンセプト・アルバムです。時代がら
アンチヒーローというかニューシネマ・ウ
エスタンにも共通する世界。ウィンドウ越しにぶら下がった拳銃とギターをかけ合わせるなど、表現の仕方に新しいものもありました。肝となっているのはシンプルなタイトル曲(さっそく
リンダ・ロンシュタットもカヴァー)と”DoolinーDalton”の2曲で、これに関連付けた楽曲を並べ、あたかもコンセプトアルバムで在るかのように見せかけた手法もまたなかなかです。例によってグリン・ジョンズによるロンドン録音で
グレン・フライの書くロックンロールソングと
ドン・ヘンリーの哀愁のナンバーが素晴らしい。バーニー・レドンは一歩引きながら演奏面で強力にサポート。デイヴィッド・ブルーの”Outlaw Man”の座りもいいです。無法者に扮したメンバーをとらえたプロモーション・ヴィディオも存在しますが権利関係がうるさいのでつべにはありません。
原盤 Asylum:SD5068 73年10月リリース