セヴェリン・ブラウン

WC082★★★SEVERINE BROWNE ('73)

セヴェリン・ブラウン

セヴェリン・ブラウン

不思議なことにジャクソン・ブラウンの一つ下の弟、セヴェリン・ブラウンは73年にデビューしているのですけど、兄貴に関する記事では、少なくとも80's半ばまで一切触れられることがなく、しかも交流がないので、これはあくまでも噂なのか、一種にタブーなんだろうと真剣に思ってました。リリースがMotownですからね(すでにデトロイトからLAに根拠を移し、白人向けのロック〜R&BレーベルRare EarthやMowestといった傍流レーベルを作っています)。セヴェリンは、Motownにスタッフライターとして参加して、ここからsswとしてデビューしたのですが、ジャクソンがあくまでも歌詞に重きを置いているのに対し、セヴェリンはサウンド志向で、少し先のジェームズ・テイラー的な白人ソウルを感じさせつつカントリーロックっぽくはない、アコースティックなフォーキーな歌を聞かせます。prodがラリー・マレイと聞いて思わず納得ですが、Motownと言うレッテルが邪魔をしてなかなか耳にすることがなかったのは重ね重ね残念でした。バックにはエモーリー・ゴーディー・Jr(b)、デニス・コンウェイ(ds)、スニーキー・ピート(steel)、リチャード・ベネット(g)らが参加。フリー・ソウルに世代に大きくアピールし、若い世代に再評価された”Stay”を始め、”Snow Flakes”、”Skip Tune”など繊細な曲が素晴らしい。味気ないジャケが残念だ。

原盤 Motown:M774L 73年リリース