キャリー・オン

■■■Carry On:Stephen Stills(Rhino:R25349539-US)

Carry on Box Set

Carry on Box Set

Disc: 2
1. Love The One You're With
2. Old Times Good Times
3. Black Queen
4. No Name Jam
5. Go Back Home
6. Marianne
7. My Love Is A Gentle Thing
8. Fishes And Scorpions
9. The Treasure
10. To A Flame
11. Cherokee
12. Song Of Love
13. Rock N Roll Crazies/Cuban Bluegrass
14. Jet Set (Sigh)
15. It Doesn't Matter
16. Colorado
17. Johnny's Garden
18. Change Partners (New Mix)
19. Do For Others - Stephen Stills & Steve Fromholz
20. Find The Cost Of Freedom (Live - Music Hall, Boston, Ma, October 3, 1971) - Crosby, Stills, Nash & Young
21. Little Miss Bright Eyes
22. Isn't It About Time


2枚目はソロデビューから、マナサス時代までをフォローしています。

キリンのジャケットでおなじみの1枚目は今もって代表作とされる70年もの。先日急逝したアンディ・ジョンズがエンジニアのロンドンのIsland Studio(70年3月)録音。ここから6曲。別ミックスの Love The One You're With、とリンゴ・スターがds叩くソフトロック風味の To A Flame 以外はそのまま再録。 ジミヘン(Old Times Good Times)、クラプトン(Go Back Home) 参加曲は外せないんでまあ妥当な選曲? いや多すぎるか。スリルはないけど。No Name Jam と題されたものは、この時のアウトテイクでジミ・ヘン(g)にファジー・サミュエルズ(b)、コンラッド・イサドア(ds)というラインナップ。そして「2」に収録されたこのロンドン録音の残りが、軽快な Mariannne と Fishes And Scorpions です(後者にはクラプトン参加)。 マナサス時代のレパートリーの The Treasure もこのIslandセッションヴァージョンが収録。メンフィス・ホーンズが参加した Cherokee もジャズっぽくていいのですが、この辺まであえて収録する必要があったのか?と考えます。

My Love Is A Gentle Thing はスティルス本人が相当気に入ってるものらしく、「CSN」箱で75年ヴァージョンが初出、マナサスのアウトテイク「Pieces」に別ヴァージョンがそっと忍ばせられました。今回は「Pieces」と同ヴァージョンで、70年6月の「2」録音と75年の録音をミックスさせたもの。「2」はファーストのアウトテイク(ロンドンIsland)とLAのウォーリー・ハイダーでの録音が混在してたことが今回ちゃんと判ったわけですけど、LAものが Change Partners です。これまでsteel-gが入っていながらそういうクレジットがなく、「CSN」箱でも誤った記載がありましたがやっと誤りが訂正。やはりジェリー・ガルシア(デッド)がsteel、ニルス・ロフグレンがpiano、ダラス。テイラー、ジョー・ララ、ポール・ハリスと言う布陣でした。 別ミックスという記載あり。

同じ頃の71年6月にNYのMSGで行われたライヴ、Do For The Others はスティーヴン・フロムホルツとの共演。この人、スティルスに捧げた曲もやってるテキサスの伝説的なsswです。ちょうど「2」をプロモートするツアーが同時期始まったんで(フロムホルツもメンバー)このからのひとコマでしょう。アコースティック・セット。
唐突といえば、CSN&Yのライヴによる Find The Coat Of Freedom の収録も唐突だなあ(71年10月)。



強力メンバーを従えたマナサスも結局は(クリス・ヒルマンやジョー・ララがいたにせよ)、スティルスのワンマンバンドだったわけですが、あまりに強力なA面のメドレーを一部収録とかではなく、ここはバッサリと削除して、Colorado (ここでのアル・パーキンスのsteelのトーンは本当にやさしい)とJohnny's Garden(庭師付きで、買ったピーター・セラーズ所有のロンドンの広大な邸宅の事を歌ったもの)あたりにとどめたほうがよかったかも。もちろんマナサスの2枚はマストなんで。6曲収録。きっとどこかにあるはずのBBCライヴをいい音で復刻させてほしかったなあ。 マナサスの2枚目「Down The Road」('73)からは、Isn't It About Time のみ。

73年は結局は流れてしまったCSN&Yの「Human Highway」の録音があったりそれとは別にマイアミで、例によってマルチダビングで録音していたものから未発表曲 Little Miss Bright Eyes が収録。