WC116★★SLOW DANCER−Boz Scaggs ('74)
ボズ・スキャッグスの5thは、
ジョニー・ブリストルをprodに迎えてのもの。当然バックはソウル系の黒人勢で、デイヴィッド・T・ウォーカー、デニス・コフィー、ワー・ワー・ワトスン(g)、ジェームズ・ジェマーソン(b)、
エド・グリーン、ジェームズ・ギャドスン(ds)、
クラレンス・
マクドナルド(kb)ら。こんなメンツの中に若きジェイ・グレイドンが参加してたわけだ。どの曲もストリングスがたっぷりフィーチャーされたメロウな出来。いろんな音楽聞いてきた今でこそわかるけど、「Silk Degrees」から遡ってきた若かりし頃、ロックじゃね〜と思ったんですね。ドラキュラみたいなジャケと海パンジャケと2種類ありましたが、最近はドラキュラに統一されてるのかな。邦題に「愛」がついてるのが多いのが、当時の
CBSソニー洋楽部の困惑ぶりがわかります。こうやって見るとこの「Slow Dancer」に
TOTO勢の今風ロック的なダイナミズムを注入したのが「Silk Degrees」だったわけで、本作なしでは「Silk」は生まれなかったでしょう。"There Is Someone Else”のトロトロな感じがいいです。
原盤 Columbia:KC32760 74年3月リリース