■■■怪獣総進撃('68)

監督:本多猪四郎
出演:久保明、小林夕岐子、田崎潤、愛京子、土屋嘉男

東宝は怪獣映画をこれで打ち止めにするつもりだったらしいですが思わぬヒットになって、また継続することになったといういわくつきの作品。時代設定はもっと後で、人類が怪獣をコントロールでき、小笠原の怪獣ランドに一挙集めて研究対象にしているという設定。これをキラアク星人によって逆にコントロールされ、人類は対決するという話。もともと「怪獣忠臣蔵」(すごいなあ)という企画だったんで吉良+悪でキラアクになったというこぼれ話もありますが、本来の形は生きている金属という発想もSF的。ムーライトSY3号などの兵器も当時の感覚ではずいぶん新しいデザインです。そしてなによりもゴジララドンアンギラスモスラからマンダ、ゴロザウルス、バラゴン、カマキラス、バランまで一挙並べたのは子供心にも胸躍りました。

そんなみんなでキングギドラをよってたかって半殺しにするのはどうかと思いましたが… 小林夕岐子は、ウルトラ・セブンの「アンドロイド少女ゼロ・ワン」で有名な人で一部でカルト的な人気を誇ります。ここではキラアクに乗っ取られてる時の表情の方がきりっとしてました。

伊福部明による"怪獣総進撃マーチ”は荘厳かつ重厚なメロディーが印象的な名曲です。他には田島義文、伊藤久哉(軍人を演じる事が多かった人ですが今回はいつになくセリフが多いです)、当銀長太郎、佐原健二、西条康彦(ウルトラQの淳と一平の共演)らが出演。