■■ゴジラVSビオランテ('89日本)

監督:大森一樹
出演:三田村邦彦田中好子小高恵美高嶋政伸高橋幸治
ヒポクラテスたち」(ATG)で注目された、大森監督は、大林宣彦監督なんかと同じく「同じ時代を生きた感」を強く感じます。好き期待は別にして。5年ぶりに作られた「ビオランテ」はVSシリーズと呼ばれた平成ゴジラのシリーズ第2作で「前作」の流れを受け継いでます。新宿の瓦礫の街からゴジラ細胞を入手するくだりからスタート。大森監督らしいハッタリ感ある娯楽作品がゴジラシリーズに合っているかどうかはわかりませんが、導入としてはスムーズ。バブルの時代らしく外国人俳優が、スラングを交えてセリフを叫ぶのがカッコイイとされたのか、何かそういうのがすごく気になります。遺伝子工学の分野でオイル・ダラーの力によってアメリカをリードしようとしている中東の石油産出国と日本の学者、更に米国とのゴジラ細胞をめぐるアクション的な動き、と対ゴジラ自衛隊の秘密兵器スーパーX2、更にバラとゴジラ細胞と人間の細胞をミックスさせた植物系のビオランテゴジラの対決など結構見どころはあります。何と言っても第2回東宝シンデレラで、初代の沢口からバトンを受けた小高恵美演じるエスパー少女「三枝美樹」のキャラクターです。大阪湾でゴジラと対峙する場面は異様な迫力があって、当時結構コーフンしました。彼女を含めた自衛隊の対ゴジラチーム(チーフは高嶋)には豊原功補鈴木京香も。他には上田耕一久我美子(故平田昭彦夫人)、永島敏行、佐々木勝彦ら。前作は伊福部メロディーが聞けない事にも別物感がありましたが、今回は一部聞けました。