罪なきいけにえ

1/365■Innocent Victim / Uriah Heep ('78,Bronze)

Innocent Victim

Innocent Victim

デイヴィッド・バイロンに代わってジョン・ロートン(vo)がルシファーズ・フレンドから参加した2作目ですが、当時はBronzeがワーナーから出てまして、その後東芝EMIに移ってから旧作は再発されたのですが、これはなかなか出なかった。かなりアメリカナイズされた音で"Keep On Riding"や"Flyin' High"などドゥービー的にも聞こえて、古くからのファンにはそっぽを向かれた1枚でもありますが、意外とこれイケるのです。ケン・ヘンズレー(kb)がストリングス系シンセを多用するのもこの時代ならではで、"Illusion"なんてスティックス的でもあります。"Cheat'N'Lie"や"Choices"のドラマティックな世界も捨てがたい。時代が一回り以上した今だから楽しめるのかもしれませんが。数少ないハードロックの"Free'N'Easy"もカッコイイです。


2/365■Recall The Beginning...A Journey From Eden / Steve Miller Band ('72,Capitol)

個人的意見ですが前作「Rock Love」と並んで最も不人気なスティーヴ・ミラー・バンドのLPではないかなあ。当時のメンバーはミラー(g,vo)、ジェラルド・ジョンソン(b)、ディッキー・トンプソン(kb)、ゲイリー・マラバー(ds)、ベン・シドラン(kb)という布陣。このLPはいきなりR&Bっぽい感じからスタートし、初期ともこの次の「Joker」ともまた違う不思議なムード。"High On You Mama"のバッファロースプリングフィールドみたいな感じとか、ジェシ・デイヴィスがg弾いてると言う"Heal Your Heart"、"Fandango"、そして"Journey From Eden"もいい。