Daddy Longlegs(ダディ・ロングレッグス)

Oakdown Farm

Oakdown Farm

■Oakdown Farm('71)
Vertigoに残した唯一の作品「Oakdown Farm」はジャケットがヒプノシスであることと、そのレーベルから、プログレ風の音が想像できるけど、秋の一日農場で野球を楽しむメンバーを俯瞰で取ったジャケット通りの音。いわゆるカントリー・ロック、イギリスのアメリカ的な音の1枚だけど、なんでも元々アメリカのバンド(とはいえ、メンバーの名前がドイツ風なんだけど〜ゲイリー・ホルダーマン(g,vo)、ピーター・アーネセン(kb,vo)、カート・パロマキ(b,vo)、クリフ・キャリソン(ds))で映画撮影のために渡英してレコーディングしたものの映画そのものがボツになって、このLPが残ったらしい。イギリスのアメリカと呼ばれるバンドの多くが、アメリカへの憧憬をあからさまにしても、結局はイギリス人としてのアイデンティティーが浮き彫りになるのだけど、ダディ・ロングレッグス(てっきり足長おじさんだと思ってたが、ガガンボの英名だそう)の場合は、元々アメリカ人なわけだし、それにしてもこの英国らしいムードは郷に入っては郷に従いすぎた感じか。よってカントリー・ロック風だけど、はっきりしない、すっきりしない感じが漂う。特にそういう楽器を使ってるわけではないけど、そこはかとなくカントリー・ロックなのだ。唯一"Wheeling & Dealing"はファンキーなarrで別のバンドのようだ。prodはトッド・ロイド。