Big Star / Stark & McBrien

ビッグ・スター
starつながり。
ここで紹介してるものは多くは昔から聞いてるもの中心なんだけど、このスターク&マクブライエンは今年知ったデュオ。といってもキャリアがある(ソルト・ウォーター・タフィー出身の)ロッド・マクブライエンは裏方に回り、フレッド・スタークがリードvoを担当。この「ビッグ・スター」は、74年RCAからのリリースで、バックにはグーグルズ時代のマクブライエンの友人でNYを中心にセッションgとして有名なデヴィッド・スピノザがprodも担当。他にはリック・マロッタ(ds)、アンディ・ミューソン(b)、ドン・グロルニック、ケン・アッシャー(kb)らが参加。同時期に録音されたジェームズ・テイラーの異色作「ウォーキング・マン」ともメンツがダブる。
ライナー等には「AOR風の〜」と書かれてて、ひょっとしたらアンチAOR派の人から無視されるかなあ?という危惧もあるけど、ご心配なく。75年にいわゆるAORは絶対ありえないから。フツーの言葉で置き換えれば、東海岸のポップ・ロック。ssw的なニュアンスも無いことも無い(ただし曲の大半は職業作家によって書かれてる)。
タイトル曲のBig Starは、「ビッグスターに憧れ、そうなってない自分を哀しむ詩」(渚十吾氏〜トニー・コジネクの2枚目のライナーで印象付けたCBSソニーの黒田日出良ディレクターと同一人物)と言う割りに控えめなムードの曲。スピノザの弾くgのトーンがあたたかく、イントロのgにやられる。
今回唯一のマクブライエン作は、73年のアメリカン・ソング・コンテスト入賞作の”Isn’t It Lonely Together”。他には元サークルのトム・ドーズ、メリサ・マンチェスターキャロル・ベイヤー・セイガーの共作など。