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*[仮想音棚]T5
- Bring America Home('71)
ティンバー(Timber)はウェイン・ベリー(RCAから素晴らしいソロがある)とジョージ・クリントンのヴォランティアーズのコンビが参加していたカントリーロック。Elektraに2枚のLPあり。1は2枚目。はっきりいって大した事ないが、紅一点ジュディ・エリオットの歌声をフィーチャーした曲(”Canada”)はなかなか清々しい。
- Tiger('76)*
有名なセッションg、ビッグ・ジム・サリヴァンをフィーチャーしたハードロック。サリヴァンはリッチー・ブラックモアの近所に住んでいて、少年時代のgの先生だったらしいが、確かにブラックモアのフレーズのルーツはここにある、気もする。ハッケンサックのニッキー・ムーア(vo,g)、ビル・ランキン(ds/ブリンズレー・シュワーツ)、デイヴ・マクレー(kb/マッチングモール)も参加。EMI系のRetreatからのリリースだが、手持ちのCDは独Line盤
- Hollywood Dream('69)*
サンダークラップ・ニューマン(Thunderclap Newman)は、スピーディー・キーン(vo)をフィーチャーした英国のバンドだが、どことなくレーベルメイト(リリースはTrack)のフーやザ・バンドを思わせるところがある。ヒット曲”Something In The Air”は大好きな曲で、鈴木さえ子のカヴァーも素晴らしかった。gは後にウィングスのジミー・マックローだが、この人何気に、ジョー・ソープ、デュークス、ストーン・ザ・クロウズといった渋いバンドに参加していた。CDは独Repertoire製。
- A Distant Shore/遠い渚('82)
トレイシー・ソーン(Tracey Thorn)といえば今では世界的にブレイクしたエヴリシング・バット・ザ・ガールのシンガーだけど、インディーのCherry Redから出したこのファーストは、シンプルで手作り感たっぷりの、ゴージャスとは対極の音。そもそもこういうアコースティックな音は、アンチ・(パンク以前の)ロックの立場から生まれ、少なくとも当時では、同じような音だからといって、ネオアコとCS&Nを同一に語ることはタブーだった気がする。イデオロギーはもういい。ここではヴェルヴェットの”Fumme Fetale”のカヴァーが素晴らしい。ちなみに日本盤LP(トリオ)のライナーはファッション関係者が書き、最悪だった。