Crow / Dan Fogelberg

Captured Angel
〜鳥シリーズ
烏(カラス)は比較的なじみがある鳥だけど、日本ではどっちかというと負のイメージが強いかな。ダン・フォーゲルバーグの「Captured Angel」(’75)は大好きな1枚。そもそもNHK−FMの「クロスオーバー・イレブン」でかかった”The Last Nail”のあまりのかっこよさにひかれて、さっそくエスミー(今のエイデンがやってたレコード屋)で買った記憶。まだ中古屋なんて知らなかった時代、背伸びして輸入盤というと、名駅メルサのヤマギワが、文化堂のタワーレコード(直営ではなく委託という形だったので、渋谷店(実は第1号店は札幌だったそう〜「Title」誌の最新号はタワレコの特集だ)が出来る前から黄色い袋にはなじみがあったのだ)か、このエスミーだった。米盤新譜が¥1780だった頃の話。
さてフォーゲルバーグがほとんどの楽器とコーラスを手がけたこのアルバムは、そうやって聞くから思うのかもしれないが、どことなく器用貧乏的な印象もある。マルチプレーヤーとよばれる人は、よくこの匿名的な演奏の罠に落ち込んでしまうようだけど、全体に均一的な印象を受ける。それでも「Netherland」あたりと比べると格段にいいのは、メロディーで、カリフォルニア・サウンド直系(実はコロラド出身だけど)の音は気持ちいい。
Crowは、デヴィッド・リンドレーのfiddleが入ったカントリーロック。途中で聞かれるdobroもおそらくはフォーゲルバーグが弾いてるのだろうけど、ちょっと意外な印象だ。