2005-08-13 ■■■魔王(「エソラ」Vol1所載)、■■■呼吸(同Vol2所載):伊坂幸太郎(講談社) 読書 傑作「グラスホッパー」が出たときも思ったが、読み終えるのが惜しい、もったいない、と思わせる作家は本当に少ない。全作品を読んでるわけではないけど、伊坂幸太郎はそんな人だ。「魔王」と「呼吸」は対になったような作品で、小説現代別冊のこの文芸誌の書き下ろし。スティーヴン・キングの「デッドゾーン」を思わせるような内容だけど、実は全然違う気もする。その後どうなったのかすごく知りたい(もしくは続きを自分の中で作り上げてしまう)、そんな物語もまた少ないのだ。