マッド・ドッグス&イングリッシュメン・デラックス(ジョー・コッカー)

Mad Dogs & Englishmen (Dlx)
■Mad Dogs & Englishmen Deluxe Edition / Joe Cocker
12曲のボーナスがついた「マッド・ドッグス&イングリッシュメン」完全版。曲順もかなり変えられてて、これが本来の形なのか、かなり違う印象を受けた。そもそもジョー・コッカーを知ったのは、映画「ウッドストック」だけど、82年ごろのジェニファー・ウォーンズとのデュエット曲のヒットの少し前で、代々木のフリーコンサートの続きで、行われた名古屋公演が思いのほかよかったこと(日本のみの同時期のライヴ盤もある)。古いカタログをさかのぼるようにして出会ったファーストや、2枚目は英国スワンプなんて言葉も知らなかった頃だけど、ずいぶん熱中した。
マッド・ドッグ〜のツアーは、リオン・ラッセルがデラニー&ボニーのバンドからメンバーを引き抜いた形でスタートした大所帯のロックンロール・レヴューで、シェルター・ピープルを中心とした人選は、後のソロとなるリタ・クーリッジ、クラウディア・レネアー(映画「サンダーボルト」にも出演)、ダニエル・ムーア、マシュー・ムーア、パメラ・ポランドをフィーチャー。今回加えられた音源では、レネアーやラッセルが歌うものもあって興味は尽きない。コッカーの歌声は、さすがに全盛期だけあって激しい。喧騒の中終わった一大ツアーを象徴するような出来。”Something”、”Darlin Be Home Soon”のライヴが素晴らしい。