マイク・ハグ


■Somewhere / Mike Hugg
これは今から5〜6年前、ネットの音楽系掲示板にデビューしたての頃、某船長から初めて頂いたもの。それまで音源のやり取りをしたことはなかったので、すごくうれしかった記憶。なぜ船長がこのハグを薦めてくれたのか、今となっては全く覚えてない。
ハグは、マンフレッド・マン(バンド名)のドラマーで、バンドがチャプターⅢに移行してもマン(個人名)に付き合った男。解散後の72年にリリースしたのが初ソロ「Somewhere」。おそらくは日本未発売で僕は教えられるまで存在も知らなかった。マンフレッド・マンは、R&Bとジャズとポップを器用に使い分けるバンドだったけど、dsだけでなくkbもこなすハグにも並々ならぬ才能があって、このソロではそれが開花。意外に若々しい声も魅力だが、とろけるようなメロディー・メーカーぶりを発揮。とりわけ”Blue Suede Shoes Again”は、エルトン・ディーン(ソフト・マシーン)の厳しいトーンのsaxですら、あたたかく感じてしまうような滑らかな感じがある。バックには、マン(kb)、トム・マッギネス(g)の元メンバー(現在はハグと共にマンフレッズを結成)、フックフットのカレブ・クアー(と読むのだっけ?、g)、ロジャー・ポープ(ds)、アンディ・ボウン(b)、ヘンリー・スピネッティ(ds)の元ハード組にまじって、アメリカのジェリー・ベックリー(g)も参加。ベストは先の”Blue Sude”だけど、”Don’t Keep Me Hangin’ On”、”Love Is Waiting”もいい。