クイックサンド

Home Is Where I Belong
■Home Is Where I Belong / Quicksand
DawnというレーベルはPye傘下のアンダーグラウンド部門で、EMIのHarvest、DeccaのDeram、RCAのNeonなどに値する。60'sこそ活発だったPyeレーベルだったが、70'sに入ってPyeそのものがマイナーになっていった事と、日本盤がこれまたマイナーな(ロックの世界では)テイチクだったこともあって、すごくマイナーなイメージしかない。ストレイ、トレイダー・ホーン、ジョーンジー、コーマス、とどれも手が出にくい。クイックサンドもその仲間で、アメリカナイズされた音という情報をどこまで信じたらいいのかとなかなか手が出にくい状況が続いていた。先日買った唯一のLP「Home Is Where I Belong」(’74)を聞いた第一印象は、はっぴいえんどがニール・ヤングをカヴァーしてる感じ、だった。この西海岸風のgは意外と言うか大いな拾い物だ。そのむさくるしいジャケットでだいぶ損をしているが、"Empty Street,Empty Heart”は英フォークロックの名曲。”Overcome The Pattern〜Flying”は、パープル的なハードロックで基本線はあくまでもそちらで、アメリカ的な音も出すといった感じなのかも。コーラスはその風貌から考えられないくらいスマート。タイトル曲はイギリス的なものとアメリカ的なものがうまく絡み合った代表曲。prodはGlyn Jonesとクレジットあるが、Johnsではなく別人だろう。