吉田美奈子

FLAPPER
■Flapper / 吉田美奈子
吉田美奈子を聞くようになったのは、前にも書いたけどマクセルのCMが話題になってたころかな。さかのぼってレンタル屋で借りたのが最初。これはトリオからデビュー作を入れれば4枚目になる、吉田美奈子の76年作。ポップとファンクの混ざり合い具合が一番好みの1枚。バックはおなじみのキャラメル・ママ鈴木茂(g)、細野晴臣(b)、林立夫(ds)、松任谷正隆(kb)〜に矢野顕子(kb,vo)、大貫妙子(vo)、山下達郎(vo)のシュガー・ベイブ勢、浜口茂外也(perc)、佐藤博(kb)、松木恒秀(g)、高水健二(b)、村上秀一(ds)ら。冒頭の"愛は彼方"では、♪High Way〜、One Way〜と入る英語のフレーズがが新鮮。美奈子版”コバルトアワー”といった趣きで、鈴木茂の流れるようなgが素晴らしい。"朝は君に"は、初めて聞いた時、エンディングのWeeping Harp妹尾のharmonicaにゾクゾクさせられた事を昨日のように思い出す。"ケッペキにいさん"は小品ながら、ユーモア感覚あふれるファンク。"ラムはお好き"は、細野作のメロウなポップスで後のファンク路線では、なかなか聞かれないタイプの曲。エンディングでの達郎とのやりとりも面白い。"夢で逢えたら"は、おそらくこの中で一番有名だろう。元々はアン・ルイスのために書き下ろされた大滝詠一作品。それこそ岩崎宏美から桜田淳子まで無数のカヴァーあり。"ラスト・ステップ"と"永遠に"は達郎の「Circus Town」から。特に後者はトリオ時代を思い出したりもする。