マイケル・ネスミス&ザ・ファースト・ナショナル・バンド

Magnetic South / Loose Salute
■Magnetic South / Michael Nesmith & The First National Band
カントリー・ロック好きとはいっても、マイケル・ネスミスまでたどり着いたのは最近のこと。元モンキーズという先入観があったことは素直に告白しておこう。リンダ・ロンシュタットがいたストーン・ポニーズのヒット曲"Different Drum"(悲しきロックビート、というすごい邦題がついていた)の作者がネスミスと知ったのはずいぶん昔だけど、なんとなく避けてたのはあったのだ。いつも見てくれてるネット仲間に詳しい人が居るので、実は書きにくいのだけど、このシンプルなカントリー・ロックにずいぶんマイってしまったのだ。レッド・ローズ(steel)、ジョン・ウエア(ds)、ジョン・ロンドン(b)、アール・ボール(p)、そしてネスミス(g)によるシンプルな演奏は必然的に、メロディの輪郭を浮き彫りにするのだけど、無駄を一切省いたストイックなまでのその「うた」の形は、美しい。
寡黙にコードをカットし続けるイントロがカッコいい"Calico Girlfriend"からややサイケデリックな"Beyond The Blue Horizon"まで一気。特に好きなのは"First National Rag"からヨーデル唱法が冴える"Mama Nantucket"の流れ。手持ちのCDは2枚目「Loose Salute」との2in1でお得。ちなみに青いジャケのオリジナル盤は今まで一度も見かけたことない。