マイケル・ジョンソン

Ain’t Dis Da Life
■Ain't Dis Da Life / Michael Johnson
僕にとってマイケル・ジョンソンといえば"Bluer Than Blue"のヒットを放ったAOR系のsswというイメージだったけど、実はこの人はアコースティック・ギタリストというもうひとつの顔があったのだ。かつて名盤探検隊で発掘された70年のファースト「There's A Breeze」(アトコ)でも流暢なgを聞かせていたが、ミネソタに活動の場を移し(ちなみにミネソタというところはこういうフォーキーなsswの宝庫らしい)、自身のレーベル、サンスクリットを立ち上げ(リリースした2枚が日本で2in1の形でCD化されている)てからも基本的なスタイルは変わっていない。「Ain't Dis Da Life」は77年の3枚目。基本的に何本かのgが絡み合うフォーキーなもので、このアルバムではstrings(弦楽四重奏だが)を加え非常に上品に聞かせる。アルバムの前半は軽快なテンポで飛ばし、"Movin' In The Same Circles"でピークを迎える。ロブ・ガルブレイス作のこの曲は、映画に使われてもおかしくないくらいキャッチーな反面、人を寄せ付けないような美しさを持った曲。ジェームズ・テイラー的と書くと、全然違う気もするけど・・・但しアルバムも後半に来ると飽きてくるのだ。