サンディー・デニー

Sandy
■Sandy / Sandy Denny
サンディー・デニーが自宅の階段から落ちるというアクシデントにより死亡したのが、78年4月。初めて買った(ランディー・マイズナーとジョー・ウォルシュのソロの記事が読みたかった)「ニュー・ミュージック・マガジン」(表紙がパティ・スミスの78年6月号)に訃報記事が載ってて初めてこの人の存在を知った次第。フェアポート・コンヴェンションを脱退してから2枚目にあたる72年の本作は、正面から撮ったジャケットが少し不細工でかわいそう。でも内容は保証付き。リチャード・トンプソン(g)、パット・ドナルドソン(b)、ティミ・ドナルド(ds)ら気心知れた仲間をバックにしたもの。僕のお目当てはスニーキー・ピート・クレイナウのsteelだったのだから、恐れを知らない。久しぶりに針を落とす(米A&M盤)とサンディーの誇り高い歌声(親しみやすい中にも威厳があるのだ)が印象的。どっちかというと華やかな(これも程度の問題だけど)A面の方が好き。特にすっかり忘れていた"It'll Take A Long Time"には参った。"For Nobody To Hear"のホーンズのarrがアレン・トゥーサンだったとは。ディランの"Tommorow Is A Long Time"をカヴァーしているが、これはジュディ・コリンズが取り上げたもので、サンディーとコリンズのつながりを考えると面白い。