エルヴィン・ビショップ

Raisin Hell
■Raisin' Hell / Elvin Bishop
元バターフィールド・ブルーズ・バンドのgtr、エルヴィン・ビショップは、CBSの後レーベルを南部のキャプリコーンに移して何枚かをリリース。77年のこの2枚組は、キャプリコーン時代の総括とも言えるライヴ。後にジェファーソン・スターシップに参加するミッキー・トーマス(vo)や主にsynを弾きまくる黒人のメルヴィン・シールズ、ジョニー・ヴァーナッザ(g)、ビル・スレイスらホーンセクションなど、かなり異色のサザンロック(というわけではないけど)を展開。ヒット曲"Fooled Around And Fell In Love"(これは名曲)だけがビショップではないのだ。トーマスはすべてにリードを取る訳ではなく、むしろコーラスに回ることのほうが多い。そのコーラスは、女性コーラスを含めゴージャスな感じだが、あまりゴスペルっぽい感じにはならないのがおもしろい。やはり白人のブルーズなのだ。シールズがsyn、clavinetを多用してモダンな味付けをしているのが、時代が一回りした今聞くと新鮮。同じビクター配給という事もあって、同時期に出たジェリー・ジェフ・ウォーカーの2枚組ライヴと印象がダブることもある。