look#2

対自核(紙ジャケット仕様)
■Look At Yourself / Uriah Heep
日本ではマイナーな存在でありながら、根強い人気を誇るユーライア・ヒープ(バンド名はディケンズの「デヴィッド・カパフィールド」の登場人物より)だが、代表作は「対自核」なる意味不明の邦題で知られる3枚目。無数のメンバーチェンジを繰り返したこのハードロックバンドは、自ら作り出したオカルト的なイメージにはまり込んでしまい(同様のブラック・サバスは「開き直り」の姿勢があった)中途半端なイメージチェンジで失敗した感じがある。英米でジャケットが違うなど、かなり混沌とした売り出し方もあったがヴァーティゴからブロンズに移籍した3枚目では、泣きのメロディー満載の"July Morning"(synはマンフレッド・マン)、炸裂するorganのタイトル曲が光る。その"Look At Yourself"で八面六臂の活躍を見せるケン・ヘンズレーはg,org,voまで担当している。ハードな演奏にソフトなコーラスと言うのは、当時のハードロックシーンにあって差別化を狙った手法だろうが、後の日本公演ではこれが決まらず大変だったという。