back#3

■Don't Look Back / Boston
最近トム･ショルツ本人によるリマスターが出たボストンの2枚目。LP時代から音響、音質に過剰なこだわりを見せた人（｢No Synthsizer,No Computer Uses」のクレジットは有名）らしい。当時の日本盤のライナーもサウンドチェックに言及した部分が多かった（余談ながらデビュー盤のライナーでいまいずみひろし氏(当時渋谷陽一の｢ヤングジョッキー」の選曲構成にかかわっていた）が、これからは文系〜アートスクール出身のミュージシャンよりも理系のミュージシャンが増えてくる、と言う記述は、来たるべくテクノの時代の予言だったと思う）。アメリカン･プログレと言われたバンドの多くが本家の英国プログレ同様、ブルーズ〜R&Bなど黒人音楽からの影響少というところからスタートしているけど、このボストンもまさしくそう。ブルージーなgソロというのではなく、爽快な明快感あふれるgソロは、当時の高校生だった僕には魅力たっぷりだった。ギター型宇宙船をかたどったジャケットは、空前のSFブームだった78年（「スターウォーズ」の日本公開が77年、翌年｢未知との遭遇」が公開）を象徴する出来事だった気がする。