ベル+アーク

Bell & Arc
■Bell+Arc
英北部のニュー・キャッスル周辺の人脈はいろんなバンドに散っていてなかなか面白い。地元のヒーロー、リンディスファーンのアラン・ハルがいたビートバンド、チョーズン・フューのメンバーは、67年にスキップ・ビファーティーに移行。70'sに入るとジョン・ターンブル(g〜後にアラン・ハルのソロに協力)とミッキー・ギャラガー(kb〜後にブロックヘッズ)を中心としたアーク(デッカに71年に1枚残す)に元メンバーのグラハム・ベル(vo)が加わったのがベル+アーク。なんとも説明しにくい音だけど、ブルーズ・ロックとスワンプとハードロックとフォークが一緒になったようなもの。灰色なトーンの音。メンバーは先の3人にトム・ダフィー(b)の4人だが、ゲストとしてアラン・ホワイト、ロブ・テイト(ds)、ケン・クラドック(kb)らが参加。ベルと言う人はブルー・アイド・ソウル的な本格的な歌い手なのだけど、その実力はあまり評価されていないようだ。オープニングを飾る"High Priest Of Memphis"やワウを効かせたgと小気味いいpに乗せて気持ちよさそうに歌う、"Let YourLove Run Free"などは素晴らしい。prodはアメリカ人のボブ・ジョンストンで彼が手がけたこともあるディランやレーナード・コーエンのカヴァーもあって異色。ノークレジットながらゴスペル風の女性コーラスも盛り上げる。原盤は英Charismaだけど、米Columbia盤を原盤としたこのCD(Sony傘下のRock & Grroveなるレーベルからリリース)はジャケットも違うようだ。