walk#3

■Walk On By / Laura Nyro
バート・バカラックとハル・デイヴィッドのコンビによる名曲は、文字通り星の数ほどあるが、個人的なベスト3は、"I Say A Little Prayer"、"Walk On By"　そしてあと1曲は気分で"What The World Needs Now Is Love"だったり、"Always Something There To Remind Me"だったりいろいろするわけだけど。固定の2曲がどれもディオンヌ・ワーウィックで知られるもの。バカラックは好んで、セプター時代のワーウィックに曲を提供していたが、バカラック所属のA&Mでバカラック作品集を作ると、ワーウィックが入れられない、というジレンマがある。"Walk On By"もカヴァーが多い曲で、フォー・キング・カズンズからストラングラーズまで多種多様なカヴァーがある。生で聞いたことあるのは、唯一ローラ･ニーロの20数年ぶりの来日公演で、渋谷のOn Air（東か西か忘れた、最初まるでフィルモアかと思った）。久しぶりの新作「Walk The Dog」が出たばかりで、そこにはシュレルズやママス＆パパスで知られるゴフィン＝キング作の"Dedicated To The One I Love"が入ってたことから予感はあったけど、今から思えば、ニーロ自身のルーツを明らかにした楽しい「Gonna Take A Miracle」の世界を少しだけ期待した僕らへの最後の（死後何枚かが発掘されたとはいえ、結局これが遺作となってしまった）プレゼントだった。04年に発掘された71年のフィルモア･イーストでのライヴ「Spread Your Wings And Fly」では、マーサ＆ヴァンデラスのカヴァー"Dancing In The Street"とのメドレーで聞かせる。