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Wendy Waldman
■Green Rocky Road / Wendy Waldman
キャリアのピークだった70'sには一度もLPはリリースされず(メジャーのワーナーなのに)、完全に評価の対象から外れていた感があるウェンディー・ウォルドマンのワーナー時代の作品がまとめてCD化されたのが、05年のこと。ニコラス・ヴェネprodによる75年の3枚目「Wendy Waldman」はウエスト・コーストのフォーキーなsswとして個性的な存在だったウォルドマンを決定付けた1枚で、ブリンドル時代の仲間である、アンドリュー・ゴールドカーラ・ボノフ(カーラがリンダ・ロンシュタットの「Hasten Down The Wind」に3曲取り上げられて一挙に注目されるのは翌年)、ケニー・エドワーズ、そしてアサイラムからソロを出した黒人ssw、スティーヴ・ファーガソン、後にクリトーンズのピーター・バーンスタインらが参加した名盤。ウォルドマンのフォークをルーツにした音楽は単にアコギの弾き語りではなく、生スライドやダルシマーを交え、より表情豊かに迫る。"Green Rocky Road"は、オリジナルではなくトラディショナルで、タジ・マハールからの影響もある、と本人はライナーで語っている。他にも"Western Lullaby"、"Spring Is Here"がいい。