070010★★野獣死すべし('80日本)

野獣死すべし [DVD]
監督:村川透
主演:松田優作鹿賀丈史室田日出男小林麻美
いろいろ異論はあろうが松田優作というとまずこの映画を思い出す。大藪春彦の原作から遠く離れてしまったと、大藪ファンは怒れば、優作ファンは大絶賛という按配。ただ今見るとずいぶん手ぬるい場面もある。まず有名な「リップ・ヴァン・ウィンクル」。アーヴィング原作の「スケッチ・ブック」から取ったエピソード(他にも「スリーピー・ホロウ」もそう)だけど、下二つ目の動画みればわかるけど、「こびと」と「こいびと」をいい間違えたテイクが採用となっている。他が素晴らしいだけに惜しい。この狂気な松田は素晴らしいけど、アーミージャケットを着た洞窟のシーンなど、大いに違和感あり。鹿賀の設定(横須賀あたりのチンピラで例によって米兵とバーが出てくる)も手垢が付きまくってる。映画初出演となった小林麻美は美しいし、音楽は素晴らしい(予告編の動画参照)。ラストは難解とされたが、室田日出男が列車内で殺されたとは明記していないので彼が撃ったのでは?