男性名#6


■Tom Thumb The Dreamer / Michael Dinner Band
マイケル・ディナーは未だCD化されていないsswで、74年にファンタシーから「The Great Pretender」でデビュー。prodはジョン・ボイランでLA産のカントリー・ロックの大傑作として名高い1枚。76年にはマイケル・ディナー・バンドとして2枚目の「Tom Thumb The Dreamer」をリリース。
バンド名義だが、ワディ・ワクテル(g)、ディー・マレイ(b)、ナイジェル・オルソン(ds)のエルトン・バンドのリズム隊、ビル・チャンプリン(kb,vo)にデイヴィッド・フォスター(kb/元スカイラーク)という信じられないようなメンツなので、実質は著名なスタジオ・ミュージシャンをバックにしたディナーのソロ、に近い。前作にあった甘いポップ・カントリー・ロック色は後退し、プレAORとでもいえそうな都会的な洗練された音になっている。ジミー・クリフの"Sittin' In Linbo"を取り上げているのは、そういう時代だったからだろう。タイトル曲はポップなメロディーが炸裂するもの。後半のsaxはレニー・ピケット(タワー・オブ・パワー)。
結局この2枚を残して音楽業界から去り、80'sには映画畑で活躍。ジャッジ・ラインホルドが主演した「オフ・ビート」の監督のディナーがこの人と知ったときはおどろいた。