男性名#5

Look Inside the Asylum Choir
■Mr.Henri The Clown / Asylum Choir
60's末、LAでスタジオ・ミュージシャンとして忙しくしていたリオン・ラッセルとマーク・ベノが組んだのがアサイラムクワイア。人工着色料たっぷりのサイケ・ポップで、68年にSmashから出た「Inside The Asylum Choir」が今年英Rev-OlaからCD化された。僕が予想してたものとはかなり違い、ゴスペルをルーツに持つリオンっぽくない白人的なポップ。
この少し前ABC-TVの音楽番組「Sindig!」のハウスバンドにリオンは、グレン・キャンベル、ラリー・ネクテルらと共に参加していたが、このハウスバンドとは別にシンドッグ(Sindog)なる番組内バンドが結成された。こちらにはジェームズ・バートン(g)、グレン・ハーディン(p)、デラニー・ブラムレット(g,vo)、ジョーイ・クーパー(b)、チャック・ブラックウエル(ds)が参加。後のラッセル一派(シェルター・ピープル)となるクーパー、ブラックウェルとの交流はこの「Sindig!」で生まれたのだ。テキサス出身のベノは、その後A&MからブルージーなLPを出しているが、ここでの役割はなんとも変。ヴァン・ダイク・パークスや一時期のニルソン、ハーパーズ・ビザールの書き割りの背景のハリウッドっぽい作品に愛着がある方ならOKだけど、僕にはちょっと無理。
"Mr.Henri The Clown"は数少ない「聞ける」曲。