●Living Game / Mick Greenwood

Living Game
ティーヴ・ヒレッジのいたカーンのニック・グリーンウッドと混同して、てっきりプログレだと思ってたミック・グリーンウッドは、MCAから71年にデビューしたssw。英国生まれで米国育ちながら、故郷に戻ってのデビューだが、アマチュア時代CBSのジョン・ハモンドに認められ、その口利きでフォザリンゲイのジェリー・コンウェイ(ds)、ジェリー・ドナヒュー(g)、パット・ドナルドソン(b)にトニー・コックス(kb)をバックにして録音されたのが、この「Living Game」。英国らしいストリングスがしっかりと聞いたドラマティックな出来。タイトル曲はエルトン・ジョンの"Goodbye Yellow Brickroad"に与えた影響は大きかったろう(こっちの方が先)。冒頭の"Taxi"では、リン・ドブソン(当時ソフト・マシーン)のflを大きくフィーチャー。この乾いたグルーヴが妙に心地いい。妙に青臭いvoがなかなか映えるのは、ロック色が濃い"To The Sea"だけでなくフォーキーな"Truth Seeker"でもそう。アンディ・スミスのbanjoが入ったカントリー・ロックの"Situation Number Four"はこの中では異色。ドブソン(ts)、ニュークリアスのカール・ジェンキンズ(bs)、デュデュ・プクワナ(as)、デレク・ワヅワース(tb)、バッド・パークス(tp)の英ジャズ先鋭が加わった"Keep Coming Back"とインド風の"Sight"も異色作だ。