bird#2

With A Little Help From My Friends
■Bye Bye Blackbird / Joe Cocker
ジャズのスタンダードともいえる、"Bye Bye Blackbird"だけど、僕はジョー・コッカーのファーストに入ったヴァージョンが一番好き(というか、これしかちゃんとは知らない)。元々20'sにエディー・カンターという人がレコーディングした歌で、幸せの青い鳥ならぬ、不幸せの黒い鳥で、不幸せよさようならといった内容らしい。マイルス・デイヴィスはチャーリー・パーカー(バードという愛称だった)追悼の意味でこの曲を取り上げたらしいが、まああんまり書くとボロが出るのでやめる。
ジョー・コッカーはアルコール問題で、何度も引退、復帰を繰り返した人だが、69年にビートルズのカヴァーであるタイトル曲を含む「With A Little From My Friends」でデビュー。そのアルバムは60'sの英ロック・オールスターズ(と言っても彼らもまだ裏方に準ずる若手だった)がバッキングをつとめる。プロコル・ハルムのBJウィルソン(ds)、マシュー・フィッシャー(org)、トラフィックスティーヴ・ウィンウッド(org)、ヤードバーズジミー・ペイジ(g)、グリース・バンドのヘンリー・マクロウ(g)とクリス・ステイントン(kb)、ルネッサンスのクレム・カッティーニ(ds)、ヘッズ、ハンズ&フィートのアルバート・リー(g)、スー&サニー、ブレンダ・ホロウェイ、ロゼッタ・ハイタワー(vo)etc。アルバムのハイライトは、タイトル曲だろうが、パーカッシヴなイントロの"Feelin' Alright"から引き込まれる。続くのがこの"Bye Bye Blackbird"で、ひきつったようなペイジのソロが素晴らしい。ディランの"Just Like A Woman"、"I Shall Be Released"がそれぞれラストに配され、まあありがちな選曲なれど、コッカーと言えばまずこれだろう。