08049■■■カサンドラ・クロス('76英,西独,伊）

監督：ジョルジュ・パン・コスマトス
主演：リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、バート・ランカスター
77年のお正月映画として公開された大作パニック映画。単に列車が落ちるだけの話ではなく、伝染病が蔓延した列車内のパニック、さらにそれを闇に葬ってしまおうとする政治的謀略サスペンスを交えグランドホテル式のオールスター・キャストで見せる。おなじみジェリー・ゴールドスミスの重厚な音楽がそれを引き立てるという塩梅。ジュネーヴ発パリ経由ストックホルム行きの列車が、いつしかニュールンベルグ経由でかつてナチスの収容所があったポーランドのヤノフ行きとなる怖さ（ユダヤ人で妻子を収容所で殺された老人役にリー・ストラスバーグ！）、そしてボロボロとなった廃鉄橋のカサンドラ・クロスの怖さ、とさすがにあの時代ならではの面白さ。他には、イングリッド・チューリン、ライオネル・スタンダー、アン・ターケル（1曲フォーク風のナンバーを歌う）、アリダ・ヴァリ、OJ・シンプソン、マーティン・シーン、エヴァ・ガードナー、ジョン・フィリップ・ロウら。
製作は英国のTV製作を主に手掛けていたITCフィルムで、、ここは「さらば愛しき女よ」（マーロー映画の傑作！）、「カプリコン・1」、「鷲は舞い降りた」、「ブラジルから来た少年」などを手がけた。